その目的は、話す立場として自己理解を深めること、聞く立場として他者理解を深めること、更に、この他者理解を経由して、もう一歩自己理解を深めることです。
今回は、二名の利用者の人に話をしてもらいました。詳細を書くことはできませんが、彼らは自分自身のことを驚くほど客観的に語ってくれました。特に、自閉症傾向の深い人が、それにもかかわらず鮮やかな表現で語ってくれたのには強く印象づけられました。
自己理解を深める、これはもちろん、障害者だけの問題ではありません。
誰もが、人間である限り、宿命的に逃れられない問題です。
進行役として、問いかけ、唸り、感嘆し、驚き、あるいは笑いながら、私自身が、あらためて痛感しました。
正解など、ここには存在しません。ただ、語る、お互いに語り合うというプロセスのみがあります。
その果てに何があるのか、まだ途上です。