首都圏で手づくりパン専門店「HOKUO」を展開する株式会社北欧トーキョーの神奈川工場で働くHさん。
フードバンク八王子ワークスを卒業して、もう半年が過ぎました。
彼女は軽度の知的障害者ですが、生来の頑張り屋さんで、神奈川工場の障害者枠で元気に働いています。
今回は、そんなHさんと神奈川工場の様子を取材してみました。
まず最初に、副工場長の小島様、製造部スペシャリストの矢内様、総務部グループリーダーの福山様と同部の木村様に、お話を伺いました。
「弊社は、法定雇用率は既に満たしていて、今は、それぞれの方がじっくりと成長すべき段階にあると思っています」
工場全体の障害者雇用を熱心に指揮されてきた矢内様は、現状を次のように見ていらっしゃいます。
「障害の方々と一緒に働くことは、私たちにとって非常に意味があることなのです。仕事の教え方の練習になるだけではありません。作業工程を再検討する、よい機会にもなるのです。それに、そろそろ、彼らの中からリーダーシップを取れるような人が生まれてきてもいい頃かなと期待しています」
副工場長の小島様は、Hさんの「不器用さ」をよくご存知なのですが、それについて次のようなコメントを頂きました。
「器用な人ほど、伸びしろが小さかったりします。最初は不器用な人の方が、後から伸びますから」
職場には、Hさんを直接指導する立場の方々がいらっしゃいます。そういった方々は、Hさんをどのように見ていらっしゃるでしょうか?
「よく頑張っていると思います。繰り返し教えることもあるのですが、彼女は安易にわかったふりをしませんし、一人で悩まず、ちゃんと質問してくれるところが、逆に安心感に繋がっています。それに、最近は後輩ができて、教える側としても頑張っています」
このように、Hさんは、神奈川工場のいろんな方々に取り囲まれて働いていますが、障害者雇用されているのはHさんに限りません。他の方々にも、お話を伺ってみました。
Aさん「職業訓練校から来て、まだ数ヶ月です。簡単な作業から始めているのですが、徐々に複雑な作業もできるようになってきました」
Bさん「入社して8年目です。仕事はどれも簡単なものではありません。楽しいことも、つらいことも、自分にとっては勉強になっています」
Cさん「まだ二年目なのですが、ようやく落ち着いて仕事ができるようになりました。子供の頃は、仕事って面白そうと思っていたのですが、実際に自分がやる立場になると、たいへんなことがわかりました(笑)」
このように、みなさん、生き生きと働いていらっしゃいます。
矢内様たちの障害者雇用についての思いが、工場全体に浸透し、しっかりと根づいている様子が伺えました。
Hさんが就職して半年が過ぎましたが、まだまだ課題もあります。
私たちフードバンク八王子ワークスは、これからも彼女のことをずっと応援し続けていきます。
最後になりましたが、小島様、矢内様、福山様、木村様ご多忙にもかかわらず、貴重なお時間を頂きまして、本当にありがとうございました。
今後とも、どうか、よろしくお願い申し上げます。