かれこれ三年ほどの準備期間と紆余曲折を経て、ようやく、八王子の地にパントリー(食料配布所)のネットワークを本格的に立ち上げることになりました。
この食糧支援のネットワークは、生活のいわば「基本ライン」を守るためのセイフティネットです。
今度、そのための実践的な会議を、2月24日に開催することになりました(関係者限定のクローズドな会議です)。
誰もが、突然、食べるものに困るような事態に遭遇することが、あり得ます。現在のコロナ禍の下では、なおさらです。(実際、増えています)
しかし、そのような不測の事態が発生したとしても、食という生活の「基本ライン」を支えてくれるネットワークが地域に 存在すれば、どれほど心強いでしょうか。
しかも、そこは、いろんな困りごとの相談もできる窓口でもあります。
とりあえず、気軽に行ってみよう、そんな場所のネットワークが、八王子の地に生まれます。
現在、このような意味でのパントリーを、八王子で定期的に開設しているのは(現在一時的に食料配布を行っている子ども食堂を除いて)私たちフードバンク八王子しかありません。
しかし、八王子は、地理的に広大で、JR八王子駅付近にある私たちの事務所まで来るのが難しい方々が、実は、一杯いらっしゃるのです。
従って、私たちの当初の課題は次のようなものでした。
この広大な八王子の地に、どうやってパントリーネットワークを構築するか、他の地域社会資源との関係を考慮して、どのような連携体制を作るべきか。
ほんの一年ほど前までは、私たちは、上記の画像のように考えていました。
八王子の子ども食堂の集団である「八王子食堂ネットワーク」との関係を第一に考えて、いわば「食の支援ネットワークの二層化」を図ることです。
誰もが行ける地域の食の拠点としての八王子食堂ネットワークを第一層として、その下支えをする第二層としてのパントリーネットワークという位置づけです。
しかし、一年ほど前から、コロナが世界を蹂躙しました。
その影響は甚大であり、子ども食堂は、そもそも「食堂」を開催することが極めて難しくなりました。
その収束は、まだ見えません。
このような状況の中で、子ども食堂の活動はどうあるべきなのか、そして、この連携体制をどのように再考してゆくのか。
更に、極めて実務的な問題になりますが、このパントリーネットワークが「相談の窓口機能」を持つためには、どのような情報管理体制が必要になるのか。
単に、地理的に分散した拠点をネットワーク化するだけでは足りないのではないか。
考えるべき課題は尽きません。
しかし、2月24日の会議を手始めとして、行政関係者も交えた議論を行いつつ、少しずつ前進してゆくつもりです。
この八王子パントリーネットワークの具体的な姿については、近日中にアナウンスすることができるかと思います。
以上、とりあえず、ご報告申し上げます。
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